June 10, 2016 | Architecture | a wall newspaper | photo_Junpei Kato text_Naoko Aono editor_Yuka Uchida
海外の美術館にどんどんと流出している日本の建築模型。その貴重な文化遺産を保管・展示する場所ができました。一般の人も模型を楽しめる、新しいミュージアムです。

「建築家の方からは、事務所には場所がないし、地方の倉庫は出し入れが面倒という声がありました。日本の建築は世界の注目を集めていますし、建築模型は貴重なアーカイブ資料であり、美術品としても価値がある。それを保管しつつ、公開すれば面白いと考えました」
ということでこの〈建築倉庫〉、入場料を払えば誰でも見学可能。坂 茂、隈研吾、山本理顕、CAt、青木淳、名和晃平らのSANDWICHなどの模型を間近に見られる。完成形に近い精緻な模型も楽しいし、建築家の思考に触れられるスタディ段階の模型も興味深い。
いずれは場内でシンポジウムや建築家によるギャラリーツアーも開催したいそう。建築模型は、完成した建物からはわからない、建築家の試行錯誤のあとが刻まれた文化遺産だ。これから模型が増えていくことで、建築についての理解や議論がより深まるはず。

オフィスビル案/坂 茂建築設計 高層オフィスビルの計画案。


