March 18, 2022 | Travel, Architecture, Design
金沢に築100年を超える金澤町家をフルリノベーションして完成したカフェ・花屋・イタリアンレストラン、そして1日1組限定の宿泊部屋を設けた複合施設が誕生。趣向を凝らした細部の意匠にも注目だ。
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かつて漁網店を営んでいた大きな金澤町家をコンバージョンした複合施設〈KASAICHI101〉(カサイチチェントウノ)が2020年にオープン。1888年築の1階部分にカフェとフラワーショップ、イタリアンレストラン、昭和初期に増築された2階に1日1組限定の宿〈Hotel 101 kanazawa〉が入る。
金澤町家とは、1950年以前に、金沢の旧市街などに建てられた木造の歴史的な商家や住宅を指す。町家の伝統的な部分はきちんと残しつつ、宿泊施設としての機能性や快適性は担保する。そんな改修が施された室内は、寝室とリビング、それらをつなぐ次の間で構成。1階には、庭を眺めながら入浴できるバスルームも作られた。
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ここで必見なのは、各室の凝った意匠だろう。櫛形窓に、丸型障子、襖の一部に扇形の障子を組み込んだ源氏襖、リスとブドウをあしらった欄間など、見ていて飽きることがない。滞在中はカフェの飲み物を無料で提供してくれるので、チェックインしたら、ドリンク片手に建築探検。明治・昭和の大工が腕によりをかけて作り上げた町家を満喫したい。