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馬と泊まる!? 隈研吾監修の実験住宅がホテルになりました。

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July 29, 2019 | Architecture, Travel | casabrutus.com

“持続可能なくらし” が体験できる北海道の宿泊施設〈MEMU EARTH HOTEL(メムアースホテル)〉では、隈研吾監修による「国際大学建築コンペ」の最優秀作品群から、慶応義塾大学設計の「BARN HOUSE(納屋の家)」、早稲田大学設計の「大樹町まとう家」の宿泊プランを8月1日より開始する。

北海道広尾郡大樹町。ここには、かつてサラブレッドの生産牧場「大樹ファーム」のトレーニングセンターがあった。約5万6,000坪という広大な敷地に作られたのが〈MEMU EARTH HOTEL〉だ。「地球に泊まり、風土から学ぶ」をコンセプトに、地域資源・地域環境との共存をテーマにデザインした実験住宅=家に滞在しながら、北海道の自然を体感できる。

2011年に寒冷地実験住宅施設〈メムメドウズ〉へと姿を変え、いつしかここは、隈研吾や伊東豊雄など日本を代表する建築家の実験住宅や「国際大学建築コンペ」の最優秀作品が点在する、世界的にも稀有な“建築の聖地”となった。

8月1日より、同プロジェクト内の「国際大学建築コンペ」受賞2作品を、“未来のくらし”と題した宿泊及び体験施設として活用する。

慶應義塾大学が手がけた次世代サスティナブル住宅「未来のくらし vol.03 BARN HOUSE」は、馬との記憶が根づいた大樹町の文化を受け継ぎ、馬と人間の新しい共生の形を提示した。人間の約10倍もあるという馬の代謝熱を活用して室内を暖めることに加え、馬の排泄物が堆肥化する過程で発生した熱も室温上昇に用いられている。人間が動物や建築と積極的に関わり合うことで熱源が生まれ、季節のリズムに応じて表情が変わるラディカルな提案だ。

ナチュラルホースマンシップを学んだ専属のバトラーが、〈BARN HOUSE〉の宿泊客をサポート。同じ敷地内に放牧された馬とともに暮らして、地域資源に溶け込む豊かな暮らしを体感できる「馬付き一戸建てプラン」は1泊2食付き40,000円/人~。

一方、早稲田大学が手がけた次世代サスティナブル住宅「未来のくらし vol.04 町まとう家」は、東日本大震災の経験を通じて考える住まいをテーマに、今あるもので、今あるもの以上の豊かさが得られないか、また北海道大樹町を象徴する「牧草」に着目。牧草を乾燥させ、その発酵熱を利用するエネルギー自給自足を目指した住宅となっている。

大樹町の資源に囲まれた家でゆったりと過ごせる「大樹町をまとうプラン」は1泊2食付き30,000円/人~。〈MEMU EARTH HOTEL〉で唯一高台に位置する町まとう家の窓からは、広々とした牧草地の風景が楽しめる。

音、香、光…。都市生活では気づくことのできない資源の再認識を通じて “Sence of Wonder” を研ぎ澄ませに訪れてみたい。

〈MEMU EARTH HOTEL〉

北海道広尾郡大樹町芽武158-1 TEL 01558 7 7777。

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