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デザイン監修・安藤忠雄。建築設計・日建設計による〈Wホテル〉が大阪に上陸。

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March 16, 2021 | Architecture, Design, Travel | casabrutus.com

NYでの開業を皮切りにアメリカやアジアに展開する〈Wホテル〉が満を持して日本へと進出。〈W Osaka〉が3月16日に大阪・御堂筋にオープンした。

〈W Osaka〉で人々をまず出迎えてくれるのはカラフルな色に包まれるエントランス。

マリオット・インターナショナル系列のラグジュアリー・ライフスタイルホテル〈Wホテル〉が、日本初上陸の地に選んだのは大阪。街を南北に貫くメインストリート・御堂筋に面し、世界有数のラグジュアリーブランドが立ち並ぶ心斎橋に位置する。

デザイン監修の安藤忠雄と建築設計の日建設計による「大阪商人の遊び心」をテーマにしたコンセプトは、ミニマムな外観と、一転して華やかインテリアのコントラストで構成されている。かつて江戸幕府により贅沢を禁じられていた大阪商人は、表向きは控え目で地味にしながらも、内では豪華さを極め楽しんだという。その遊び心がホテル全体に貫かれているのだ。

レインボーカラーが印象的なリビングルームのラウンジ。カジュアルランチやアフタヌーンティなどに利用できる。右奥の階段はスタンドマイクが置かれるステージ。

インテリアデザインは〈W London〉や〈W Verbier〉などを手がけてきた、オランダ〈Concrete Architectural Associates〉が担当する。ホテルが建てられる街を自らの目と足でリサーチし、デザインに反映するスタイルは世界各国の〈Wホテル〉同様。ネオンが煌めくエネルギッシュな大阪にインスパイアされた内装は、賑やかでカラフルなものとなっている。

「Whateverサービス」と名付けられたコンシェルジュデスク。大阪のトレンドや伝統を知ることにも活用できる。カラフルなこけしが彩る。

とりわけ印象的なのはリビングルームと呼ばれるロビー。ファッション、ミュージック、デザイン、フューエル(燃料)の4つのパッションが散りばめられ、スタッフも楽しんでいることが伝わってくる。バーカウンターとDJブース、漫才からインスピレーションを得たスタンドマイクを備え、多くの人が行き交うことでソーシャルハブの役目を果たし、ホテルの核となるスペースだ。

スタンダードルーム・コージーの客室。ベッドは世界中の〈Wホテル〉で採用されているシグネチャーベッド。日本のKawaii文化にインスピレーションを受けたオリジナルクッションも見える。

全337室のゲストルームにも〈Concrete〉のフィルターを通した大阪らしさが散りばめられている。スタンダードルームを彩るのはフロアごとに異なる2種類のネオンライト。ひとつは大阪湾の海の色をイメージしたブルー、もうひとつは日本を象徴する存在でもあり大阪市の花でもある桜のピンクだ。大阪の街を描いたイラストは、クッションカバーとして空間のアクセントに。〈Wホテル〉の大切にするカクテルカルチャーを体現する、バーカウンター「ミックスバー」がすべての客室に用意されているのも大きな特徴で、シェイカーを使い好みのカクテルを自分で作って楽しむことも可能。

また、天井高4.5m、200m2の広さを誇るスイートルーム「エクストリーム WOW ペントハウス スイート」があるのは最上階となる27階。バスルームまで5つある部屋のすべてから大阪の街が一望のもとにできる贅沢さが待っている。

巨大な蟹の看板や銀杏など、大阪モチーフが盛り込まれたEboyによるピクセルアート。客室のどこかで目にすることができる。

ホテルごとの個性あるFIT(フィットネスセンター)も〈Wホテル〉の大きな魅力のひとつ。20mプールや最新機器を備えたトレーニングルーム、ロッカールームまでがネオンライトに彩られたポップな空間で、「デトックス、リトックス(=パワーチャージ)、リピート」を提案。サンドバックを使った〈Wホテル〉ならではのエクササイズや、ヨガプログラムなどが用意されている。

天井のネオンライトが水面に映る屋内の20mプール。4階にありながらオープンエアのテラスが隣接してあり、射し込む自然光も楽しめる。

メインダイニングとなるのはインターナショナルブラッセリー「Oh.lala...(オーララ)」。ミシュラン2つ星フレンチ〈ラ・シーム〉高田裕介シェフが監修する料理をオリジナルシャンパンとともに味わいたい。ほかにも森田恭通がインテリアデザインを手がける鉄板焼「MYDO(まいど)」、紹介制の鮨カウンター「うき世」、パティスリー「MIXup(ミックスアップ)」と、レストランもまた個性ある顔ぶれが揃う。

窓の外に御堂筋を眺めるブラッスリー「Oh.lala...(オーララ)」。青、白、黒を基調にドットをデザインのアクセントにしている。

御堂筋にそびえる、研ぎ澄まされた結晶体をイメージした建造物。中に広がるのはネオンライトに彩られる非日常の世界。ホテルの概念を心地よく裏切り、クリエイティビティを刺激する“泊まるだけのホテルじゃない”ラグジュアリー・ライフスタイルホテルがここにある。

〈W Osaka〉

大阪府大阪市中央区南船場4-1-3 TEL 06 6484 5355。全337室。1室45,000円〜(税サ別)。地下鉄御堂筋線心斎橋駅徒歩5分。

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