August 4, 2020 | Food, Architecture, Design, Travel | casabrutus.com
〈ドン ペリニヨン〉の5代目醸造最高責任者だったリシャール・ジョフロワが生み出した日本酒ブランド〈IWA〉。その初のリリースである《IWA 5》を注目すべき理由は、ブレンドという画期的な手法だけでなく、ボトルデザインをマーク・ニューソンが手掛け、〈IWA〉が生まれる酒蔵〈白岩〉を建築家・隈研吾が設計するなど、日本酒の世界に新しい風を吹き込んでいるからだ。
・隈研吾が酒蔵を設計、ボトルデザインはマーク・ニューソン。
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28年間にわたり、〈ドン ペリニヨン〉の醸造責任者として腕を奮ってきたリシャール・ジョフロワが、新たな挑戦として選んだのが、意外にも日本酒。その日本酒ブランド〈IWA〉から、今回新しく生まれた日本酒が《IWA 5》だ。日本酒にとっては画期的な手法である「ブレンド技術」を用いていて、さまざまな醸造技法や異なる産地で栽培された酒米、5種類の酵母を組み合わせることで、単一の日本酒では到達できない深いハーモニーのある味わいが実現した。
ボトルデザインを手掛けたのは、アップルウォッチのデザインなどで知られるプロダクトデザイナーのマーク・ニューソン。濃厚な色合いと艶のある質感のボトルに仕上がった。書道家・木下真理子とアートディレクター・中島英樹のコラボによる躍動感あふれた書も目を引く。また、2021年春には、〈IWA〉のブランド名の由来となった富山県立山町白岩に、酒蔵「白岩」がオープンする予定。そしてその設計を担当したのが、〈国立競技場〉や〈角川武蔵野ミュージアム〉などで、いま最も注目を集める建築家・隈研吾だ。10ヘクタールの広大な稲田が広がる風景の中に溶け込む現代的な酒蔵は、建築を巡る旅の新しい目的地に加わるだろう。
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