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クリエイターに聞く、“好きな神社” とその理由。

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December 29, 2019 | Travel, Architecture, Culture | MY FAVORITE

神社好きのクリエイター3人に、マイフェイバリット神社を挙げてもらいました。推薦理由はさまざまですが、みな、その神社に「建物」以上の何かを感じているのは共通しているようです。

●齋藤精一 ── 森山神社(神奈川|葉山)

創建749年。正式名称は「森山社」。由比ヶ浜生まれの良辨僧正が勧請したといわれている。写真の〈一色会館〉は一般利用可能。毎週土曜に朝市を開催。 神奈川県三浦郡葉山町一色2165。

野外ライブも楽しめる、地域に根ざした神社。
5年前、葉山に引っ越したのを機に初めて訪れた。境内に〈一色会館〉という建物があり、催し物がある時は建物の扉や桟を外し、神殿に至る石段をひな壇に見立てて、野外ステージのように活用しているのがおもしろい。森山神社は地元住民に非常に近い存在で、祭礼やイベントがあるたびに老若男女関わらず大勢の人が集まるのがとてもいいなと思う。自分にとって一番身近な神社であり、この街に暮らす人々の心の拠りどころ。

齋藤精一
(ライゾマティクス・アーキテクチャー主宰)

さいとうせいいち コロンビア大学建築学科で建築デザインを学び、ライゾマティクスを設立。

●鈴木理策 ── 神内(このうち)神社(三重|紀宝)

境内には杉や檜、欅などが生い茂っている。巨大な楠は「蘇りの木」と名づけられている。子安神社とも呼ばれ、安産祈願に訪れる人も多い。 三重県紀宝町神内近石958 TEL 0597 92 4658。

岩壁が御神体となった熊野らしい場所。
神内神社は新宮から車で20分ほどのところにある神社。社殿がなく熊野酸性岩の岩壁を御神体にしており、熊野特有の原始宗教を感じさせる場所。子どもの頃に家族で訪れたらしいのだが記憶になく、13年前くらいに出会い直してからは、帰省のたびに訪れるようになった。鳥居から御神体の岩壁までの自然なままの素朴なアプローチが気に入っている。敷地内の拝殿の左には、根の部分がむき出しになった巨大な楠がある。

鈴木理策(写真家)

すずきりさく 1963年和歌山県新宮市生まれ。写真集『KUMANO』をはじめ故郷の熊野を撮影した作品が数多い。恐山と熊野を撮影した写真集『Piles of Time』で木村伊兵衛賞受賞。

●甲斐みのり ── 阿佐ヶ谷神明宮(東京|杉並)

約3,000坪の広大な境内地を持つ、東京都内最大級の伊勢神宮勧請の神社。「神むすび」というレースブレスレット状のお守りが人気。 東京都杉並区阿佐ヶ谷北1-25-5 TEL 03 3330 4824。

全国唯一、八難除祈祷が受けられる神社。
10年以上前に知人に「全国で唯一の八難除で祈祷を行う神社がある」とオススメされたのがきっかけ。伊勢神宮から寄贈された鳥居が建っているので、神聖な伊勢の気が流れているようで、気持ちがすっとリセットされる。年に3〜4回ほど参拝するが、近所にはどら焼きで有名な和菓子屋〈うさぎや〉や、ナポリタンが絶品でブランコ席がある喫茶店〈gion〉があり、参拝の後に立ち寄って一休みしたり、おやつを買うことも。

甲斐みのり(文筆家)

かいみのり 旅、散歩、建築等幅広く執筆。著書に『歩いて、食べる、東京のおいしい名建築さんぽ』(エクスナレッジ)、『たのしいおいしい 京都ごはんとおやつ』(朝日新聞出版)等。

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