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藤森照信の茶室を巡るツアーが誕生!

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August 25, 2019 | Architecture, Travel | casabrutus.com

通常は一般公開されていない藤森照信さん設計の3つの茶室に入ることができるガイドツアーが登場しました。

茶室《空飛ぶ泥舟》(2010年)。公募したワークショップ参加者と地元職人と藤森により制作された。宙に吊るされた茶室の足元にはネギ畑が広がる。

藤森照信の故郷、長野県茅野市には藤森が設計した茶室が3つある。ツリーハウスのように高さ6メートルの木の幹の上にポツンと建つ《高過庵》(たかすぎあん、2004年)、ワイヤーで宙に吊るされた《空飛ぶ泥舟》(2010年)、そして竪穴式建築のように半分地中に埋まった《低過庵》(ひくすぎあん、2017年)の3つだ。

茶室《高過庵》(2004年)。細川護熙元首相の茶室を設計した藤森が個人的に茶室が欲しくなって実家の畑に建てたという。完成して中に入った時、危なかっしくて藤森本人も驚いたそうだ。茶室《空飛ぶ泥舟》と同じ敷地に建つ。

これらの茶室はいずれも藤森個人の所有物。そのため、特別な市の行事を除けば一般公開はされていない。このたび、茅野の風土、人の暮らしを通した旅を提案する「ちの観光まちづくり推進機構」が許可を得て、認定ガイド立ち合いのもと茶室に入室できるツアーが9月からスタートすることになった。

地中に埋まった竪穴式茶室の《低過庵》(2017年)。《高過庵》のすぐそばの土地に埋まる。ガイドツアーでは、地元のお茶屋さんによって、その場で立てた抹茶をいただける、プチ茶の湯体験もできる。

ツアーではまず〈諏訪大社前宮〉に向かい、この地に伝わる人々の自然への信仰に思いを巡らす。そして、藤森の処女作品である〈神長官守矢史料館〉を見学したのち、《高過庵》と《空飛ぶ泥舟》にはしごをかけて入室。おしまいに《低過庵》の中で真っ暗な茶室の中、しばし暗闇を体験する。低・宙・高、3つの藤森茶室を一度に体験できる茶室三昧ツアー。すぐにでも行きたい!

茶室《空飛ぶ泥舟》(2010年)。窓の向こうには八ヶ岳の絶景が広がる。

「フジモリ茶室プレミアムガイドツアー」

JR 茅野駅から車で5分。所要時間は約3時間。実施期間は通年4月~11月(雨天中止、12月~3月は休止)。実施日の設定はなく、申し込みがあった時点で催行可能な人数が揃えば実施。定員8名(最少催行2名)。
料金は7,500円(3名以上。参加者が2名の場合は1名あたり10,000円となる)。

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