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新生〈渋谷PARCO〉7つの注目ポイント。

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June 20, 2019 | Culture, Architecture, Art, Fashion, Food | casabrutus.com

今年11月下旬にリニューアルする〈渋谷PARCO〉。ベールを脱いだ店舗や施設を7つの注目ポイントで解説します!

新生〈渋谷PARCO〉外観イメージ。 ©2019, Takenaka Corporation

2016年に休業し、リニューアルを行ってきた〈渋谷PARCO〉が今年11月下旬、ついにリニューアルオープン。ファッションやアートなどジャンルを超えた渋谷カルチャーの新時代の中心地を担うべく、さまざまな進化を遂げている。注目ポイント7点をピックアップしてご紹介!

1. レストランフロアのデザインは建築家・藤本壮介!
メインのレストランフロアである地下1階〈CHAOS KITCHEN〉の環境デザインを、建築家・藤本壮介が担当。天井・床に鏡面素材を用いており、それぞれのショップの個性あるファサードが混ざり合いながら映り込む、カオスな空間を表現する。フロア内には、彫刻家、デザイナーの五十嵐威暢の手による、〈旧渋谷PARCO〉を象徴していたネオンサインの“C”を設置。親しまれてきたロゴが立体の現代アートとして生まれ変わっている。

建築家・藤本壮介が環境デザインを行うレストランフロア〈CHAOS KITCHEN〉のイメージ。天井・床に配した鏡面により、それぞれの店が映り込むカオスな空間に。 ©Sou Fujimoto Architects

2.「ほぼ日」も出店。多彩なアートギャラリーがオープン!
アート、デザイン、ファッションをメインに独自の企画展を行う4階〈PARCO MUSEUM TOKYO〉や、アートカルチャーからアニメ、ゲーム、ミュージックまでボーダレスにキュレーションする〈GALLERY X〉など、ギャラリー機能を持つショップが9店舗オープン。「ほぼ日刊イトイ新聞」による東京のカルチャーを紹介する“文化の案内所”〈ほぼ日カルチャん〉、常に何か新しいことに出会える店〈ほぼ日曜日〉ほか、注目の新業態の店も続々オープンする。

〈PARCO MUSEUM TOKYO〉イメージ。ロゴは〈TOMATO〉が、内装はインテリアデザイナー山本大介と雨水義敬による〈de:sign〉が手がけている。

3.「ポケモン」に「刀剣乱舞」…電脳サブカルチャーの新たな発信地!
近年世界的な人気を見せる「ポケモン」関連のショップ〈Nintendo TOKYO〉〈ポケモンセンター シブヤ〉のほか、スマホゲームや2.5次元舞台などで爆発的な人気を誇る「刀剣乱舞」の〈刀剣乱舞万屋本舗〉、さらに〈CAPCON STORE TOKYO〉〈JUMP SHOP〉など、日本を代表するコンテンツホルダーが集結。ゲームやアニメなどの世界観が、アート、ファッション、フードと融合しながら表現されていく。

4. 進化した〈PARCO劇場〉を中心に、カルチャースポットが大充実。
1973年に〈西武劇場〉としてオープンして以降、クリエイターや演劇ファンたちから愛されてきた〈PARCO劇場〉が、さらに進化して2020年3月よりグランドオープン。旧劇場の魅力であった舞台と客席との一体感ある距離感は継承しつつ、座席数は458席から636席へと拡大。劇場のほかにも、幅広い映像作品を上映するミニシアター〈CINE QUINTO(仮称)〉や、ライブハウス〈CLUB QUATTRO〉プロデュースのミュージックカフェ&バー〈QUATTRO LABO〉などがオープンし、多岐にわたるエンタテインメントの発信地となる。

関連記事:草間彌生ドキュメンタリー、今秋〈渋谷パルコ〉に上陸!

〈PARCO劇場〉劇場内イメージ。旧劇場の持っていた、舞台と観客との親密な距離感を継承している。1月下旬〜2月には、こけら落とし公演として、立川志の輔「志の輔らくご in PARCO 2020」と、藤田俊太郎演出による朗読劇「ラヴ・レターズ」を上演予定。 ©2019, Takenaka Corporation

5. 次世代ファッションデザイナーの才能が一堂に会すショップエリア!
90年代以降、若い世代のファッションカルチャーを象徴してきた渋谷。その”次世代”により光を当てるため、インキュベーションエリアを新たに創設。集合レジやフィッティングスペースを設けることで出店しやすい環境を整える3階〈GEYSER PARCO〉、また意欲と才能ある東京で活動するデザイナーによるポップアップショップを運営する4階〈PORT PARCO〉で、新たに時代を牽引していくファッションブランド育成を支援する。〈コム デ ギャルソン〉の新業態の店がオープンするなど人気ブランドが集結する一方で、次なる時代を担うファッションにも注目だ。

3階〈GEYSER PARCO〉店舗イメージ。パルコが内装・造作を行い、また集合レジや共通のフィッティングルームを設けることで、次世代のデザイナーやブランドが出店しやすい環境。

6. ショッピングにアートに。最新テクノロジーを活用。
館内の多くのエリアで、デジタルテクノロジーを駆使した新たな滞在体験を演出。〈CUBE(仮称)〉では、11のショップを、従来の売り場よりも小さなスペース・店頭在庫数で展開する“商品に出会う”形態の店舗を用意。そこで目にして気に入った商品を「PARCO ONLINE STORE」で購入するスタイルに。また、AR(拡張現実)技術を使った新感覚スイーツを提供する〈Tyffonium cafe〉や、世に出る前のユニークなデジタル製品に触れることができる実証実験型AIショールーム〈BOOSTER STUDIO by CAMPFIRE〉、XR(AR、VR=仮想現実、MR=複合現実の3つの総称)を活用した展示空間なども。電子化したレシートを届けるアプリを導入するなど、買い物の快適化にも最新技術を活用していく。

〈CUBE(仮称)〉店舗イメージ。店で気に入ったアイテムの購入を「PARCO ONLINE STORE」で行うという、新しい購買体験を想定。

7. スペイン坂から10階までらせん状に繋がる! 街を取り込むビル設計。
地下1階~10階の一部までの商業空間デザインの基本構想を担当したのは、イギリスに本拠を構え、香港やハノイなどで大型商業施設を多数手がけているデザイン事務所〈Benoy〉(ビル全体の建築設計は〈竹中工務店〉)。渋谷の特徴である「坂」「通り」に注目し、スペイン坂から始まり、建物外周をらせん状に繋ぐ立体街路を10階まで巡らせることで、回遊性の高い空間を表現。4階、8階、10階に屋外広場を設けるとともに、これまで「サンドウィッチ通り」と呼ばれていた通りを「ナカシブ通り」と名付けて吹き抜けのある歩行者専用通路として残すなど、街に馴染むビルデザインとなっている。

1階から10階まで繋がる立体街路のイメージ。4階、8階、10階には屋外広場を設けている。 ©2019, Takenaka Corporation

〈渋谷PARCO〉※11月下旬オープン

東京都渋谷区宇田川町15-1。店舗数約180。商業エリアは地下1階〜地上10階の一部(ビル全体は地下3階〜地上19階)。不定休。

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