October 30, 2018 | Design, Architecture | text_Housekeeper
デンマークのインテリアプロダクトブランド〈HAY〉の国内で初めてのショップが、表参道の〈GYRE〉に誕生。200坪を超える世界最大規模の店内の様子をお届けします!
インテリアプロダクトブランド〈HAY〉は、デンマークのデザイナーのロルフ・ヘイが妻のメッテ・ヘイとともに、2002年に設立。各国で活躍するさまざまなデザイナーとも積極的にコラボレーションしながら、北欧らしいポップな色づかいの活きる、購入しやすい価格の家具やキッチンウェア、ステーショナリーなどを生み出している。
以前から日本でも人気の高かった〈HAY〉待望の国内初ショップの内装を担当したのは、〈ブルーボトルコーヒー〉など話題のスポットの数々を手がけている、スキーマ建築計画の長坂常。通気口や配線がむき出しのままの天井や、鉄パイプや木箱などの建築資材が活用された棚や仕切りなど、インダストリアルな空間となっている。またパーテーションは可動式なので、シーズンごとにインテリアの大幅な組み換えが可能。今後、新作プロダクトの登場に合わせて、空間ごと演出していく予定だ。
またオープン直後の現在は、〈HAY〉のプロダクトを用いた3パターンのスタイリングを展示中。2018年4月のミラノデザインウィークで発表されて話題になった、デザインユニット・ガムフラテージが手がけたソファ《SILHOUETTE SOFA》などの特徴的なプロダクトが、日常空間に馴染んだ際の表情を見ることができる。
併設するカフェは、コペンハーゲンにある〈Atelier September〉のオーナー・シェフであるフレデリック・ビル・ブラーエがプロデュース。〈HAY〉の二人が大好物だというアボカドのオープンサンドやグラノーラヨーグルトなど、体に優しいメニューが一日中食べられる。
さらに、フロア中央の1Fへ続くエスカレーターの横のスペースには、ブックディレクター・幅允孝の選書による本棚「BACH with HAY “Instant Book Kiosk”」も設置されている。国内外新旧を問わない幅広いジャンルの書籍が並んでおり、通常の書店には並んでいない珍しい書籍との出会いが期待できる。
各セクションで、一流のクリエイターが参加している〈HAY TOKYO〉。プロジェクトが本格的に動き出したのはなんと今年の夏だったが、〈HAY〉がこれまでに提示してきた世界観、メッセージを、それぞれのプレイヤーがしっかりと理解し、プロダクトの魅力が引き立つようなアイデアを提案したことで、唯一無二のショップが実現した。
インテリア好きならば、すぐに手に入れたくなるアイテムが見つかるのはもちろん、この空間に立つだけでも、心躍るものがあるはずだ。