April 6, 2018 | Design, Architecture | casabrutus.com | styling_Makiko Iwasaki text_Keiko Kusano
時代が変わっても「書くこと」は日常の動作の一つ。そんな日常にときめきを与えてくれる素敵なペンを集めました。新生活のモチベーションアップにも、きっとつながるはず!
●無垢の金属の存在感が光る、ポスタルコの《CHANNEL POINT PEN》
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金属の塊からていねいに手作業で削りだしてつくられた〈ポスタルコ〉のボールペン。横から見るとU字に削り出された真鍮のクリップは、胸ポケットに収めるとまるでおしゃれなタイピン!? ペンのクリップだと悟られにくいデザインは、〈ポスタルコ〉ならではのユーモアあふれる演出だ。彫り方によってCROSSHATCH、GRID の2種類から選べる。
●まるで鉛筆!? エットレ・ソットサスの遊び心あふれるボールペン
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まるで鉛筆のようなルックスのボールペンは、巨匠エットレ・ソットサスのデザインによるもの。真鍮製のボディに施された絶妙なカラー・コンビネーションが、80年代メンフィスの息吹を感じさせる。1985年創業の〈ACME〉は、エットレ・ソットサスがデザインを提供したことがきっかけで広く知られるようになり、多くの建築家やアーティストが〈ACME〉に参加することになった。ソットサスデザインのいちばん手に入れやすいアイテムかも?
●ジャスパー・モリソンによる、〈ラミー〉の最新作《アイオン》
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1930年の創業当時から現在にいたるまで、ドイツ・ハイデルベルクの自社工場で一貫生産を守り続ける、誇り高き老舗筆記具ブランド〈ラミー〉。技術革新に余念のない同社は、世界中のさまざまなデザイナーを起用してきた。2017年秋に発売された《アイオン》は、ジャスパー・モリソンの起用で大きな注目を集めた。極限まで研ぎ澄まされたシンプルさと普遍性が、21世紀のスタンダードというに相応しい逸品だ。
●優雅なゴールドが輝く〈アーツ&サイエンス✕カランダッシュ〉ペン
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スイスの筆記具ブランド〈カランダッシュ〉と〈アーツ&サイエンス〉のコラボレーションによるボールペン。〈カランダッシュ〉(CARAN d'ACHE)とは、ロシア語で「鉛筆」という意味。握りやすい鉛筆の六角形のフォルムを踏襲したボールペン《849》は同ブランドのアイコン的存在だ。クリップもトップボタンも標準はシルバーだが、〈アーツ&サイエンス〉特注のゴールドがポイント。さらにトップにはロゴがさり気なく入っているのが粋。
●こだわりの“100% MADE IN USA”、ショーン・デザインのクリップ・ペン
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キャップを締めたらポケットに収まる大きさだが、金属の存在感が印象的なボールペン。クリップ部分は共通でステンレススチールの板材を折り曲げて星型ビスで固定されている。これは万が一破損したとしても修理が簡単にできるように設計されたもので、多少荒っぽい扱いにも耐えられるヘビーデューティな逸品というわけだ。素材ごとに重さが異なるため、一度手に持ってみて選ぶのをオススメする。
●近代建築を思わせる、象徴的な格子模様の〈パーカー・プリミエ〉万年筆
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130年の歴史を持つ〈パーカー〉は、万年筆の恒常的な問題であったインク漏れを防ぐ画期的なインク供給システム「ラッキー・カーブ」の開発からスタート。2009年に誕生した〈パーカー・プリミエ〉は、1960年代に一世を風靡した「パーカー75」からインスピレーションを受けて現代に進化させたラグジュアリーなコレクション。近代建築を思わせる印象的なシズレパターン(格子模様)は、パーカー万年筆の定番といえるもの。持っているだけで気分を上げてくれる万年筆だ。
●マーク・ニューソンによる、漆黒に星がきらめく万年筆
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モンブランと言えば、白いスターマークがシンボル。そのシンボルをキャップだけでなく、軸にもあしらった初めてのアイテムが〈モンブラン M〉コレクションだ。本シリーズのデザインを手掛けたのは、マーク・ニューソン。実は、モンブランが外部デザイナーとコラボするのも史上初なのだとか。彼自身のイニシャル「M」とモンブランの「M」の二つの意味を兼ね備えたネーミングが、伝統と革新の融合を表す。
●ペン先に猫の顔! 猫好き必携の万年筆
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2012年にオープンした台北のステーショナリーショップ〈TOOLS to LIVEBY〉のオリジナル万年筆《“Le Chat” Fountain Pen》は、猫の顔をあしらったペン先がとにかくキュート。使う人だけにちら見せする可愛さが心憎い。同店のオリジナルアイテムは、広告やロゴデザインを手がけるオーナー夫婦がデザインしているのだが、この猫の顔はお店の猫をモチーフにしたのだとか。ペン自体はごくシンプルなデザインなので、シーンを選ばず使える。
●ドイツ発、20世紀初めに販売されていたペンの復刻版万年筆
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ポップなカラーリングが目を引く〈Kaweco(カヴェコ)〉の《パケオ 万年筆》。〈Kaweco〉は、1883年にドイツ・ハイデルベルグで創業された文房具メーカーで、1972年のミュンヘン・オリンピック開催の際に公式ペンに採用された由緒正しいブランド。1976年に生産中止となるが、1995年にドイツのグットバレット社によって復活を遂げて今に至る。この万年筆は、20世紀はじめに販売されていたシリーズの復刻版。グッドデザインは時代を超える。
●美しき定番、〈ペリカン〉の《スーベレーン》
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1838年、ドイツで創業した〈ペリカン〉は、当初は絵の具とインクの専門メーカーとしてスタートしたブランド。1950年に発売した《400》シリーズは多くの人気を集め、今でもヴィンテージが取り引きされるほどだ。この《スーベレーン》は、《400》シリーズのデザインをベースに、1982年に新たに誕生。《スーベレーン》の魅力の一つに、豊富なサイズ展開がある。《M300》から《M400》《M600》《M800》《M1000》と、それぞれペンの長さ、太さが微妙に異なるので、自分の手に合ったものを選ぶことができるのだ。