July 13, 2017 | Design, Architecture | a wall newspaper | photo_Kenta Hasegawa illustration_Saki Obata text_Yuka Uchida
住宅リノベーションを数多く手がける人気の若手建築家が、ネットストアを開設! 販売するのはオリジナルの建具です。
戸/Door
木枠にはめる素材が重要です。
家は建具でもっと面白くなる。そんな思いから生まれたネットストア〈戸戸〉。立ち上げたのは、住宅リノベーションに定評がある建築デザイン事務所〈キャンプデザイン〉の藤田雄介さんだ。
「建具は建築の中でも触る機会の多い部分なんです。床や壁は触らなくても、建具には毎日触れますよね。だから、もっと身近な存在として、設計者も住み手も建具に着目してはどうかと考えました」
藤田さんが設計した建具は、以前からDIYパーツなどを扱う〈ツールボックス〉でも販売していたが、新たに専門のストアを立ち上げたのも、建具の面白さを意識的に広げたかったからだという。
「例えば、ガラスの引き戸は透明性のある膜のようなもの。視覚的な広がりを保ちつつ、音や匂い、隣の部屋の雰囲気など、目に見えないものを仕切ることができる」
襖と障子の合いの子のような布框戸は、好みの布を張れば、“面”として部屋を彩る効果も。木枠にはめる素材ひとつで、建具の役割は様々に変わっていく。
Handle/取っ手
手が触れる場所に木の温もりを。
また、簡単にトライできるアイテムとして、オリジナルの取っ手も人気だ。木工作家の西本良太が手作業で製作したもので、丁寧に面取りされた木肌が美しい。
「引き戸の木枠やドアノブに触れ、指先から伝わる感覚が、暮らす場所の印象そのものを変えることがあると思うんです。見た目に変化が生まれるのはもちろんですが、そんな視点からも建具選びを楽しんでもらいたいです」
取っ手は形やサイズ違いで4種類。すべて無垢のタモ材で、木そのものの温もりが感じられる。作り手は木工作家の西本良太。小さなつまみは取り付けが簡単で、家具の取っ手にもよし。ドアノブは内部の金具も取り替えが必要なので、扉を新調するタイミングにオーダーを。