July 5, 2017 | Design, Architecture | casabrutus.com | text_Mariko Uramoto editor_Akio Mitomi
フィンランドの家具ブランド〈アルテック〉から、アイノ・アアルトがデザインした植木鉢《リーヒティエ プラント ポット》とロナン&エルワン・ブルレックが初めて手がけたテキスタイル《リヴィ》が登場。
《リーヒティエ プラント ポット》のオリジナルはアルヴァ・アアルト、アイノ・アアルト夫妻が1990年代まで暮らしたヘルシンキ郊外の自邸にある。現在、ミュージアムとして多くの人が訪れるこの家のテラスで、ひときわ存在感を放つ白い大きな植木鉢だ。
これはもともとアイノ・アアルトがデザインし、1937年のパリ万博で発表したものの製品化には至らなかったアイテム。その植木鉢を《リーヒティエ プラント ポット》として80年越しに製品化させたのが、アアルト夫妻らによって誕生した家具ブランド〈アルテック〉。フィンランド独立100周年の今年、夫妻の夢が実現した。
オリジナルは室外用の大きな作りだが、製品は室内に置きやすい3サイズで展開。素材をセラミックに変更し、一つずつ人の手によって作られている。夫妻が夏を過ごした「実験住宅」のタイルの色から着想を得て生まれた、ホワイトとブルーの2色がラインアップされている。
一方、フランス人デザインデュオ、ロナン&エルワン・ブルレックによる《リヴィ》は、平行線を手書きで表現したテキスタイル。規則性の中に揺らぎのある表情が特徴で、自然が生み出す不完全さに美や個性を見出す〈アルテック〉のデザイン哲学に通じるデザインだ。
色は深みのあるブルー、柔らかなホワイト、シックなグレイ、鮮やかなイエローを組み合わせた4種類。素材はコットン、キャンバスコットン、コーテッドコットンの3つを用意している。コーテッドコットンは手入れがしやすく、テーブルクロスとしても使える。また、素材の特徴にあわせて、クッション、バッグ、ポーチ、シルクスクリーンプリントのトレーなどのアイテムもリリース。生活のさまざまなシーンで取り入れられそうだ。