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世界から愛される〈タミヤ〉の模型文化の発信基地が新橋・虎ノ門にオープン!

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July 17, 2024 | Culture, Design | a wall newspaper

模型を文化にした〈タミヤ〉のフラッグシップ、〈タミヤ プラモデルファクトリー トーキョー〉が虎ノ門にオープン! インテリアをデザインしたのはトラフ建築設計事務所です。

新橋・虎ノ門エリアにオープンした〈TAMIYA PLAMODEL FACTORY TOKYO〉の陳列棚中央の窓から顔を出すのは、右からトラフ建築設計事務所の鈴野浩一と禿真哉。店内に展示する製品数はなんと6,000点!

日本が世界に誇る模型・プラモデルメーカー〈タミヤ〉。艦艇、飛行機、自動車などのプラモデル、ラジコンカー、ミニ四駆などで幅広い世代に愛される。その模型文化を発信するフラッグシップ拠点〈タミヤ プラモデルファクトリー トーキョー〉が東京・虎ノ門にオープンした。

同社の現行品ほぼすべてという6000点の製品を扱う店内を設計したのは、トラフ建築設計事務所の鈴野浩一と禿真哉だ。店内には、高さ約4m、全長約100mに及ぶ棚を蛇行する配置で巡らせた。コーナーを回るたびに製品のテーマが変わっていき、どんどんと奥へ誘われる。

アートディレクションは葛西薫の監修のもとサン・アドが担当。レジの壁面にはツインスターの愛称で知られる〈タミヤ〉のロゴが。ボードを切り出して制作したが、〈タミヤ〉の名に恥じぬよう、精密な寸法で仕上げた。

「子どもの頃から憧れと尊敬のある企業ですから、一緒に仕事ができてとてもうれしいです。物量を整理するのではなく、町の模型屋やおもちゃ店で模型の箱に囲まれた時の感覚を空間で表現したかったんです」と、二人は語る。

そのワクワク感をさらに高めるのが棚中央を貫く四角い窓の存在。

「ディスプレイが最も映える箇所をあえてオープンにして、空間を見通せるようにしました」と鈴野。それが圧迫感をなくし、白く明るい空間はフレンドリーな印象に。

2015年の「ミニ四駆実写化プロジェクト」で制作した1/1スケールの《エアロ アバンテ》。天井の照明はプラモデルを支える枠、ランナーをイメージした。

「タミヤは僕たちにものづくりの面白さを教えてくれた会社です。新しい層にもその楽しさを感じてもらえる場にしたかった」と禿は語る。

とはいえ往年のファンにも嬉しい仕掛けを随所にちりばめている。たとえば模型のパッケージに描かれるイラストはボックスアートと呼ばれて人気が高く、この企画展が売り場の壁で開催中だ。小松崎茂に始まる絵師の作品はアートといっても過言ではないが、今後も定期的に展示作品は変わっていく。店内奥にはミニ四駆のサーキットや工作用のテーブルの姿も。

「子ども向けの製品も含め、いずれの製品も媚びていないかっこよさがあります。艦船や飛行機などは取材や調査を行って緻密に作られている。そのディテールはすさまじく、ものづくりに強いこだわりを持っています」と二人。童心に返りつつも、大人だからこそ本気で遊べるアイテムが詰め込まれた魅惑の空間。国内外から人が集う新名所になりそうだ。

〈タミヤ プラモデルファクトリー トーキョー〉

最新のプラモデル、ミニ四駆、RCカー、工作シリーズなどの製品を集め、ものづくりの楽しみと模型文化を世界に発信するフラッグシップ拠点。競技会、工作教室、ワークショップなどのイベントも開催している。東京都港区新橋4-3-1。11時~20時(土・日・祝10時~19時)。

トラフ建築設計事務所

とらふけんちくせっけいじむしょ 2004年鈴野浩一と禿真哉により設立。建築の設計をはじめ、インテリア、会場構成、家具、プロダクトデザイン、空間インスタレーションなどの多岐にわたる活動を建築的な思考で行う。

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