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ボリビアのお金持ちはカラフルな豪邸がお好き♥

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February 11, 2017 | Architecture, Travel | a wall newspaper | photo_Peter Granser text_Yumiko Urae editor_Yuka Uchida

先住民族が伝統とアイデンティティーを強烈アピール! ラテンアメリカ発の新建築、アンデス建築とは?

Freddy Mamani Silvestre フレディ・ママニ・シルヴェストレ 1971年生まれ。ボリビアのアイマラ族系の小さな山岳集落の出身。14歳で左官業に携わり、後にエンジニアリング、大学では土木技術を専攻。独学で建築家となり、ネオ・アンデス、トランスフォーマー建築を生み出した。
アールデコ? フンデルトヴァッサー風? それとも撮影用のセット? ボリビアで今、100軒にも及ぶといわれるアンデス建築邸宅。いったいどうしてこの様式が生まれたのか? 現地へ撮影に行ったドイツ人写真家ペーター・グランザーに聞きました。
Q 「アンデス建築」の由来は?
エルアルトはボリビアの主要都市ラパスの近郊にある、標高4100Mの世界一高い場所にある街。昔はスラムだったけれど、先住民族のアイマラ系住民が商業で成功。その富を示すためにアイマラ人建築家のフレディ・ママニが視覚的に彼らのアイデンティティーを象徴する邸宅を考えたんだ。彼はSF映画『トランスフォーマー』のファンで、その要素を融合させることで、トレンドと無縁の独自の世界を構築していると思う。
Q その特徴は?
配色は伝統的な織物文化から来ている。家族ごとに、属している文化の建築様式やシンボルを取り入れたりもしているよ。例えば、抽象化した動物や、山を彷彿とさせる尖った窓があるのは、山岳地帯出身者の家、という具合だね。
Q 内部はどうなっているの?
1階が店舗、2、3階が結婚式や誕生日会に使うイベントルーム、その上が賃貸住居で、最上階にオーナーが住むというのが一般的。僕が撮影に行った時期は「死者の日」の前後で、踊りや騒ぎ事が禁止だったから、イベントルームでのパーティーは体験できなかったけど、普段はレンタルもしているようだね。でも、彼らは気高い人たちなので知り合いを通さないと交渉は難しそう。僕の写真集には内部の写真も収録してあるよ!
灰色や茶色のレンガ造りの建物が多いエルアルトで、ひときわ目を引くアンデス建築。ポンチョの配色、アイマラ神話に登場する蝶や蛇、コンドルの形なども建物に取り入れられている。
内装だってこんなにド派手!
『エルアルト』
『エルアルト』 ドイツ人写真家ペーター・グランザーが撮影したアンデス建築をまとめた24ページのリトルプレス。表紙の抜き穴から中面のカラフルな写真が覗くなど、ブックデザインもよし。Edition Taube刊。2,500円(BOOK OF DAYS TEL 06 6599 8210)。

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