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鉄の大黒柱が構造の制限からデザインを解放する。

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January 20, 2017 | Architecture | 理想の最新住宅案内2017 | text_Kazuo Hashiba editor_Ai Sakamoto

都市型住宅のパイオニア〈ヘーベルハウス〉新モデルの自由さの秘密は“大黒柱”にあった。

吹き抜けに浮かぶ天井高2.8mのリビング。強靭な構造が部分的な床下げを可能にしている。
1972年に誕生し、都市生活者に新たなライフスタイルを提案し続けてきた旭化成ホームズの〈ヘーベルハウス〉。注目の新作は、頑強な構造と高い快適性能を生かしながら、プランニングの自由度を広げ、広大な内部空間を実現できる新型3階モデル〈FREX NEW MODEL〉だ。

構造を強くするため柱や梁を増やすと、開口部の位置やプランニングの自由は制限されてしまう。新モデルは“柱”自体の強度を高めることで、支持できるボリュームを増やし、構造に制限されない自由な空間デザインを可能にした。ただし、単に柱を太くしたわけではない。今回は150mm角の柱外寸はそのままに、内側に厚みを増やし骨密度を高め、より強靭な骨格を実現している。特別な製法でつくられる、従来の柱の約2倍、厚み22mmの最強重鉄柱《コラムゼロ》は、いわば鉄の大黒柱。家の構造体の中心にこの“鉄の大黒柱”を据えることで、大規模住宅でも大空間が可能になった。
吹き抜け全面ガラス張りは柱で自立する躯体だから実現できた。公式サイト
頑丈な構造体は重鉄柱と梁だけで自立するため、開口部位置や外装デザインも自由になる。オーバーハングできるスラブの特質を生かしミニマルな箱の積層に見せたり、水平垂直ラインで構成美を表現することもできる。

45年目のヘーベルハウス〈FREX NEW MODEL〉は、都市生活者が夢見る住まいの理想と現実の壁を、独自の構造力で乗り越えた。「考えよう、答えはある」
これが、鉄の大黒柱です。
《コラムゼロ》断面。油田パイプと同じ方法で成形される継ぎ目のない角鋼管を、高温で再結晶化し完成。衝撃に強く破断しにくい特質を持つ。重鉄構造の要となる柱梁の接合部も同じ22mm厚。
ファサードが選べます。
中心に“鉄の大黒柱”を据えた、シンプルで頑強な躯体。ヘーベルハウスの「重鉄システムラーメン構造」は、ル・コルビュジエが提唱した、柱と床板による近代建築モデル〈ドミノ〉の進化系だ。

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