January 20, 2017 | Architecture | 理想の最新住宅案内2017 | text_Kazuo Hashiba editor_Ai Sakamoto
都市型住宅のパイオニア〈ヘーベルハウス〉新モデルの自由さの秘密は“大黒柱”にあった。

構造を強くするため柱や梁を増やすと、開口部の位置やプランニングの自由は制限されてしまう。新モデルは“柱”自体の強度を高めることで、支持できるボリュームを増やし、構造に制限されない自由な空間デザインを可能にした。ただし、単に柱を太くしたわけではない。今回は150mm角の柱外寸はそのままに、内側に厚みを増やし骨密度を高め、より強靭な骨格を実現している。特別な製法でつくられる、従来の柱の約2倍、厚み22mmの最強重鉄柱《コラムゼロ》は、いわば鉄の大黒柱。家の構造体の中心にこの“鉄の大黒柱”を据えることで、大規模住宅でも大空間が可能になった。

45年目のヘーベルハウス〈FREX NEW MODEL〉は、都市生活者が夢見る住まいの理想と現実の壁を、独自の構造力で乗り越えた。「考えよう、答えはある」

《コラムゼロ》断面。油田パイプと同じ方法で成形される継ぎ目のない角鋼管を、高温で再結晶化し完成。衝撃に強く破断しにくい特質を持つ。重鉄構造の要となる柱梁の接合部も同じ22mm厚。

