January 14, 2018 | Architecture, Travel | window on the world | text_Tomoko Sakamoto
ユネスコの世界遺産に登録されているガウディの7作品のうち、これまで唯一非公開のままだった〈カサ・ビセンス〉が、ついに公開。
1885年に完成して数年後には売却され、敷地の都市化や度重なる改修を受けて数々の部分が失われてしまったものを、歴史家や化学者を含む様々な専門家の徹底的な研究によってオリジナルに近づけた。ガウディが建築家の資格を取得後、最初に完成させたといわれるこの作品には、構造と装飾の融合という考え方から地中海の多彩なモチーフが独創的に使われている。〈サグラダ・ファミリア〉や〈カサ・ミラ〉などその後のすべての作品につながるガウディ的宇宙観の萌芽を見ることができるのだ。模型などを展示したミュージアム、ショップやカフェも併設されている。