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徳川幕府御用達の「奈良晒」から、いいことづくめな麻ふきん。【今日の逸品】

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November 3, 2024 | Design | 今日の逸品 | casabrutus.com『払う、拭う、磨く。心も整う“掃除の道具”10選。』より

カーサ ブルータスの人気企画「10選」シリーズから、こだわりの逸品をジャンルレスに日替わりでご紹介します。

〈岡井麻布商店〉の《麻ふきん》

1863年(文久3年)創業の〈岡井麻布商店〉による《麻ふきん》。麻の蚊帳生地を2重にした大サイズは、端辺の中央に引っ掛け紐が付いている。「古都奈良の雪」と名付けられた真っ白なふきん。50×50㎝ 880円(岡井麻布商店 TEL 0742 81 0026)。
上品な色に染めたカラーバージョンも人気。古都・奈良の四季の風景から名前がつけられている。上から、「春日の藤」(紫色)、「佐保川の清水」(水色)、「若草山の新緑」(黄緑色)、「吉野の桜」(ピンク色)、「猿沢のほとり」(生成)、「田原の稲穂」(黄色)。各50×50㎝ 各880円。
使って洗って乾かして……を繰り返すたび、ふんわりやわらかな風合いになって吸水性もアップ。さらさらした心地よさと同時に、麻本来の強さや頼もしさも感じられる。

食器やグラスを拭くなら、断然、麻のふきんである。

海外でいうリネンクロス。綿の約4倍といわれる吸水性の高さに加え、繊維が長く毛羽立ちにくい。おまけに乾きが早くて強度も綿の2倍ある。つまり、水滴をすぐに拭きとれて、拭った後に糸くずや繊維が残らない。清潔な状態を保てるし長持ちする……といいことづくめなのだ。

さて、麻の中でも特にすぐれた麻織物に「奈良晒」がある。その名の通り古くから奈良で生産され、江戸時代には徳川幕府の御用達品としても認められた高級品だ。

そんな奈良晒を今も織り続けている織元が〈岡井麻布商店〉。文久3年(1863年)創業という歴史ある織元が、麻で織った“蚊帳生地”を縫製して《麻ふきん》をつくっている。

粗めに織られた蚊帳生地を2重にしたふきんは、1辺が50cmと大きめ。食器や調理道具拭きだけでなく、キッチンでの手ぬぐいとしても重宝する。水に濡らすと手に優しいモチモチした柔らかさ。乾けばサラッと軽やかで、見た目も感触もさっぱり爽やか。手放せなくなることうけあいだ。

公式サイト


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