October 26, 2024 | Design | casabrutus.com
リラックスできたり、リフレッシュできたり。心に作用して、空間の印象も変えてくれる香り。生活に取り入れるなら、部屋のムードを底上げしてくれるようなアイテムを選びたい。使う場所を選ばないルームフレグランスは、玄関や枕元、棚の上など好きな場所に置けるのもうれしい。自分なりのスタイリングで香りのある暮らしを。
⚫︎〈ロエベ パルファム〉スパイシーで刺激的な《Wasabi》が空間をフレッシュに。
![](http://wp2022.casabrutus.com/wp-content/uploads/2024/10/1015_10sen_loewe01_1312.jpg)
![](http://wp2022.casabrutus.com/wp-content/uploads/2024/10/1015_10sen_loewe02_1312.jpg)
![](http://wp2022.casabrutus.com/wp-content/uploads/2024/10/1015_10sen_loewe03_1312.jpg)
〈ロエベ〉クリエイティブ・ディレクターのジョナサン・アンダーソンと専属調香師のヌリア・クルエジェスが共同制作する〈ロエベ ホーム センツ コレクション〉は、1つの植物 、花、またはハーブにフィーチャーして作られたフレグランス・シリーズ。トマトやキュウリなど大胆な香りのセレクトはいつも私たちの心を躍らせてくれる。
今年に入って香りのラインアップに日本で親しまれるワサビが仲間入り。スパイシーで爽やかな香りは、時間とともにバスマティ・ライスとレモングラスの風味豊かなノートへと変化。エネルギーがみなぎるような、はつらつとしたムードを作り出す。
5世紀に使われていたギリシャ製のマグから着想したテラコッタのキャンドル容器など、クラフトマンシップを愛するジョナサンらしい温もりが感じられるデザインにも注目したい。
問い合わせ:ロエベ パルファム
⚫︎〈ジノリ1735〉エレガントな磁器から漂う、魅惑的で華やかな芳香。
![](http://wp2022.casabrutus.com/wp-content/uploads/2025/10/1015_10sen_ginori04_1312.jpg)
![](http://wp2022.casabrutus.com/wp-content/uploads/2024/10/1015_10sen_ginori02_1312.jpg)
![](http://wp2022.casabrutus.com/wp-content/uploads/2024/10/1015_10sen_ginori03_1312.jpg)
1735年、イタリア・フィレンツェにほど近いドッチアで生まれた名窯〈ジノリ1735〉。伝統的な工芸技術とコンテンポラリーなデザインをかけ合わせ、アートピースのような陶磁器を約300年にわたってリリースしてきた。2021年からは、ホームフレグランスコレクションを展開。今回紹介するのは、エキゾチックなフラワーモチーフが描かれた〈オリエンテイタリアーノ〉コレクションのホームフレグランスキャンドルだ。
赤とゴールドの装飾が目を引く《ルブルム(クオイオロッソ)》は、シダーピールとビターオレンジの包み込むような香りと、赤葡萄とストロベリーの甘い果実の香りが広がるフレグランスキャンドル。ウッディノート特有の落ち着いたアロマが空間に安らぎを与える。《アウルム(ヴィコロデローロ)》は白磁に手描きのゴールドのカーネーションが輝く。ベルガモットとグリーンマンダリンといったフレッシュなシトラス、ピオニーやツゲなどの力強いムスクの芳香に心が安らぐ。
同コレクションはテーブルウェアのラインアップも豊富。幻想的な東洋の庭園をイメージした〈オリエンテイタリアーノ〉のプレートやボウルなどと合わせて、特別な日のテーブルコーディネートを楽しみたい。
問い合わせ:リチャードジノリ・アジアパシフィック株式会社
⚫︎〈LICHEN〉ミニマルな有田焼の容器から奥ゆかしく漂う香り。
![](http://wp2022.casabrutus.com/wp-content/uploads/2024/10/1015_10sen_lichen01_1312.jpg)
![](http://wp2022.casabrutus.com/wp-content/uploads/2024/10/1015_10sen_lichen02_1312.jpg)
![](http://wp2022.casabrutus.com/wp-content/uploads/2024/10/1015_10sen_lichen03_1312.jpg)
デザイナー・柳原照弘が率いる〈テルヒロ ヤナギハラ スタジオ〉がプロデュースするフレグランスブランド〈LICHEN(ライケン)〉。アーティスト・和泉侃がデザインした香りは天然素材がベース。部屋に灯すキャンドル、暗闇に焚くインセンス、身体にまとうフレグランスの3種類がラインアップしている。
シグネチャーアイテムの《ライケン ベース》は、オークモス、シダーウッド、アニスといった天然素材が共鳴しあう。しっかり香るというよりも、ほのかに広がるような奥ゆかしい香りの立ち方が印象的。すべてのアイテムは有田焼の容器を採用。ロゴや装飾がないシンプルな見た目は空間になじみ、磁器ならではのさらりとした肌触りも心地よい。キャップを開けたり、蓋を開いた瞬間から、自然と心が高まる。
問い合わせ:LICHEN
⚫︎〈ディプティック〉揺れて香りを届けるアーティスティックなアロマのオブジェ。
![](http://wp2022.casabrutus.com/wp-content/uploads/2024/10/1015_10sen_diptyque01_1312.jpg)
![](http://wp2022.casabrutus.com/wp-content/uploads/2024/10/1015_10sen_diptyque02_1312.jpg)
![](http://wp2022.casabrutus.com/wp-content/uploads/2024/10/1015_10sen_diptyque03_1312.jpg)
フレグランスメゾン〈ディプティック〉からチャーミングな見た目のホームフレグランス《バランシング ディフューザー》が登場。おもちゃの“おきあがりこぼし”のように、木製のベース本体を軽く押すと、穏やかにゆっくりと揺れるセラミック製のスティックから香りがさりげなく拡散される。火を使わない新しいフレグランスアイテムだ。メトロノームのように揺れる姿は見ているだけでもリラックスできる。
スティックは単品でも購入可能で、差し替えれば何度でも楽しめる。現在スティックの香りは〈ディプティック〉で高い人気を誇る《Baies(べ)》。カシスの実のグリーンノートにローズのフローラルアクセントが溶け合った香りを漂わせる。
問い合わせ:ディプティック ジャパン
⚫︎〈オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー〉19世紀のパリを彷彿とさせる優美な香りのコレクション。
![](http://wp2022.casabrutus.com/wp-content/uploads/2024/10/1015_10sen_buly01_1312.jpg)
![](http://wp2022.casabrutus.com/wp-content/uploads/2024/10/1015_10sen_buly03_1312.jpg)
![](http://wp2022.casabrutus.com/wp-content/uploads/2024/10/1015_10sen_buly02_1312.jpg)
1803年に創業したパリの総合美容専門店のレシピをもとに独自の製品を開発し、2014年に復活した〈オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー〉。フレグランスやスキン&ボディケアのアイテムと共に種類豊富にラインアップしているのが、ホームフレグランスだ。
大理石のベースに収められた《ブジー・パルフュメ》は石油系成分やパラフィンを含まず、植物由来の成分のみを使用した、人体にも環境にも優しいフレグランスキャンドル。芯はコットンを採用し、炎が安定するのもポイント。蝋が燃え尽きた後はフラワーベースなどのオブジェとして長く楽しめ、美しいガラスのドームは蝋の部分に汚れやホコリが入るのを防いでくれる。パチュリとサンダルウッド、シダーに彩られたベルガモット、グレープフルーツを感じる《カンパーニュ・ディタリー》。バーベナやベチバー、すみれのブーケに囲まれた鮮やかなバラの香りが広がる《ジェネロー・ダンピール》など香りは全8種類。
シュッと灯して、植物やハーブの香りで部屋を満たすマッチ《アリュメット・パルフュメ》は旅先にも持って行きやすいサイズ感。ストーンにアロマをドロップして香りを楽しむストーンフレグランス《アラバストル》も人気。アロマキャンドルやフレグランスオイル、マッチなど、同じ香りでも、形態によって香りの広がり方や感じ方も変化するので、お気に入りの香りをアイテム別で集めるのも楽しい。
問い合わせ:ビュリージャパン㈱
⚫︎〈イソップ〉オイルバーナーブレンドに新しい香りが仲間入り。
![](http://wp2022.casabrutus.com/wp-content/uploads/2024/10/1015_10sen_aesop01_1312.jpg)
![](http://wp2022.casabrutus.com/wp-content/uploads/2024/10/1015_10sen_aesop03_1312.jpg)
![](http://wp2022.casabrutus.com/wp-content/uploads/2024/10/1015_10sen_aesop02_1312.jpg)
重厚感のある真鍮製の《ブラス オイルバーナー》。蓋のくぼみに数滴のオイルを垂らすと、蓋の下にセットしたキャンドルの熱によって精油の香りが部屋中に広がる。丸みを帯びたフォルムはオーストラリア・シドニーの〈ヘンリー・ウィルソンスタジオ〉がデザイン。洗練された見た目でありながら、温かみが感じられ、意外と和室にもなじむ。
今年9月には新しいアロマオイルが2つ仲間入り。《ジョセフィーヌ オイルバーナーブレンド》は、ベルガモットやグレープフルーツといったシトラスノートとゼラニウムをベースにした華やかでみずみずしい果実を思わせる香り。《シモーヌ オイルバーナーブレンド》は、ベルガモットの皮や、ビターオレンジから抽出されたプチグレン、スミレの葉が青々とした香りのハーモニーを奏でる。フレッシュで軽やかなアロマが気持ちを前向きにさせてくれる。
問い合わせ:イソップ・ジャパン
⚫︎〈セルジュ・ルタンス〉平安時代の女官やコーヒーをイメージしたユニークなアロマ。
![](http://wp2022.casabrutus.com/wp-content/uploads/2024/10/1015_10sen_seagelutens01_1312.jpg)
![](http://wp2022.casabrutus.com/wp-content/uploads/2024/10/1015_10sen_seagelutens02_1312.jpg)
![](http://wp2022.casabrutus.com/wp-content/uploads/2024/10/1015_10sen_seagelutens03_1312.jpg)
気持ちを高揚させる名香が数多く揃うフランス生まれのフレグランスメゾン〈セルジュ・ルタンス〉。ヘアメイクアップアーティスト、映画監督、写真家として活躍しながら、美を表現し続けてきたセルジュ・ルタンスが、自身の名前を冠して立ち上げたブランドだ。2023年、新たに加わったホームフレグランスコレクション〈AT HOME〉はシックなブラックで統一され、空間に上質さを与える。
世界中を旅して得たインスピレーションを香りの世界で表現したルタンス。約20年にわたって、資生堂のグローバルイメージとビジュアルアイデンティティを担当していたことから日本との関わりも深い。《ラダムドゥヘイアン》は「平安時代の女官が暮らす家」をテーマにローリエ、クローブ、安息香をブレンドした香りで、ルタンスと日本の結びつきを感じさせる。《ピエールセシュレーヌエキュイール》はコーヒーや羊毛とレザーを思わせるしっとりとした香りで、秋冬のムードによく合う。
同じ香りのインセンスもラインアップ。ブラックのスティックに火を灯せば穏やかに香りが広がる。一般的なお香に比べて煙が少なく、消した後も穏やかに香りの余韻が続く。羽根のような曲線のインセンスホルダーとぜひセットで取り入れたい。
問い合わせ:ザ・ギンザ
⚫︎〈FRAMA〉土と木で作られたナチュラルなルームディフューザー。
![](http://wp2022.casabrutus.com/wp-content/uploads/2024/10/1015_10sen_frama01_1312.jpg)
![](http://wp2022.casabrutus.com/wp-content/uploads/2024/10/1015_10sen_frama02_1312.jpg)
![](http://wp2022.casabrutus.com/wp-content/uploads/2024/10/1015_10sen_frama03_1312.jpg)
ライフスタイルにまつわるデザインやプロデュースを行う、デンマーク・コペンハーゲンのデザインスタジオ〈FRAMA(フラマ)〉。ソウルに拠点を置くクリエイティブブランディングスタジオ〈Be My Guest〉とのコラボによって生まれたルームディフューザー《From Soil to Form》は、高温で焼き締めた土のボールにエッセンスオイルをドロップし、穏やかに香りが広がるナチュラルなアイテム。土がもつ調湿性のおかげで、部屋の湿度も調整してくれる。一般で売られているセントオイルも使用可能なので、永続的に使い続けられるサステナブルなアイテム。
森の中で深呼吸をしているような香りの《Deep Forest》、レモングラス、シダーウッド、サンダルウッドを基調とした《St.Pauls》など、セントオイルにも〈FRAMA〉の美学が反映されている。
問い合わせ:doinel
⚫︎〈暮らしの香り〉香りも器もスティックも組み合わせは自由。自分好みを追求。
![](http://wp2022.casabrutus.com/wp-content/uploads/2024/10/1015_10sen_kurashinokaori01_1312.jpg)
![](http://wp2022.casabrutus.com/wp-content/uploads/2024/10/1015_10sen_kurashinokaori02_1312.jpg)
![](http://wp2022.casabrutus.com/wp-content/uploads/2024/10/1015_10sen_kurashinokaori03_1312.jpg)
東京・銀座生まれのライフスタイルフレグランスブランド〈暮らしの香り〉の《ブルーミングディフューザー》は「生花のように香りを生ける」がコンセプト。花器に季節の植物を挿すような感覚で香りを楽しめる。さらにフレグランスの香りそのものだけでなく、器の色や形、素材、スティックの種類まで自由に選んで組み合わせられるのが特徴だ。
《moe(もえ)》と名付けられた器は、草木が芽吹く様子をデザインした有機的なフォルム。手吹きガラスの器は窓から差し込む光によって様々な表情を見せながら、暮らしの余白をやわらかく明るく彩ってくれる。香りを拡散するスティックは3種類。ナチュラルでしなやかな印象のラタン、香りの吸い上げが良いウィード、素朴なムードでの柳から好みのものを選べる。フレグランスの種類も豊富。ブランドを代表する香り《No.14》は、銀座の街をイメージしたエレガントで華やかな香り。《かぼす》はみずみずしい果汁と爽やかな酸味を思わせ、秋の到来を教えてくれる。他にも《金木犀》や《葡萄》など季節限定の香りが個性豊かにラインアップしている。
問い合わせ:暮らしの香り
⚫︎〈elemense〉石のような静かな佇まいから放たれるほのかな香り。
![](http://wp2022.casabrutus.com/wp-content/uploads/2024/10/1015_10sen_elemense01_1312.jpg)
![](http://wp2022.casabrutus.com/wp-content/uploads/2024/10/1015_10sen_elemense02_1312.jpg)
![](http://wp2022.casabrutus.com/wp-content/uploads/2024/10/1015_10sen_elemense03_1312.jpg)
2018年にアメリカでスタートし、2021年に日本でデビューしたホームフレグランスブランド〈elemense(エレメンス)〉。肥前吉田焼の蓋物《コウゴウ ヒノキプレート ディフューザー》は、セットされたヒノキのプレートにフレグランスオイルを滴下して楽しむディフューザー。蓋をあけるとヒノキ特有の清涼感と温もりが立ち上がり、フレグランスオイルをドロップするとヒノキと調和してフレッシュなトップノートからマイルドなウッディノートへ移り変わる。
電源や火を使わないので棚や玄関、枕元、デスクの上などちょっとしたスペースに取り入れられる。海辺から持ち帰ったような石を陶でかたどったオブジェは、自然の風景を室内に取り込んだような雰囲気。蓋の開閉によって香りのオン・オフをつけられるので、気軽に香りを楽しめる。ヒノキプレートを外して、インセンスプレートとしても使用可能だ。
問い合わせ:elemense