Quantcast
Channel: カーサ ブルータス Casa BRUTUS |
Viewing all articles
Browse latest Browse all 2781

Perfume初の大規模回顧展。結成25年の歴史をひもときます。

$
0
0

August 14, 2024 | Art, Culture | casabrutus.com

1999年の初期〈ぱふゅ〜む〉結成から今年で25周年を迎える音楽ユニットPerfumeのこれまでを振り返り、ステージや映像での3人を追体験できるエキシビション『Perfume Disco-Graphy 25年の軌跡と奇跡』が東京・虎ノ門の〈TOKYO NODE〉で開催中。テーマパークのような楽しさに夢中になれる。

「Chapter 2:軌跡と奇跡」では約25分ごとに、空間全体が同期する《edge|25th Anniv. Year Special Live Edition》を投影。

エレクトロミュージックに合わせてあ〜ちゃん、かしゆか、のっちの3人が完璧にシンクロしたダンスを見せるPerfume。本展はデビュー以来3人の振り付けを担当してきたMIKIKOによる総合監修のもと、歌詞と振り付け、3人の身体、ステージ演出など多面的な視点からPerfumeの“同期(シンクロ)”を再現している。

Perfumeの代表的なポージング「Aポーズ」を決めたあ〜ちゃん、かしゆか、のっちが浮かび上がる。

会場に入るとまず観客を迎えるのが、「Chapter 1:We are Perfume」の巨大インスタレーション。高さ12メートルの天井から吊るされた3,600球を超えるピンポン玉大の球体一つひとつにピンポイントでレーザー光線を照射し、巨大な3人の“Aポーズ"を3Dシルエットで表現。2010年の東京ドームライブから、Perfumeのステージ演出に携わる真鍋大度とクリエイティブコレクティブ・ライゾマティクスによる新作インスタレーションだ。

歌詞と身体表現の同期を可視化した《Reflame》。振り付けのバリエーションやアーカイブも展開される。

Perfumeのシルエットが立ち並ぶ「Perfume Silouette Corridor」を抜け、「Chapter 2:軌跡と奇跡」へ進むと最初に現れるのが《Reflame》と題された映像作品。楽曲を手掛ける中田ヤスタカによる歌詞と、MIKIKOによる振り付けの同期を可視化したインスタレーションだ。

《FUSION|inspired by「FUTURE-EXPERIMENT VOL.01 距離をなくせ。」》

続く大空間ではまず、ピラミッド型の3面スクリーンに投影された《FUSION|inspired by「FUTURE-EXPERIMENT VOL.01 距離をなくせ。」》が出迎える。それぞれの面で3人が踊るこの作品には、ライブパフォーマンスを3Dデータに再構築し、自由視点で鑑賞できる映像技術が用いられ、「DNAレベルで同期している」(MIKIKO)3人のシンクロぶりを多角的に見ることができる。

実際のステージ演出技術から発展した《マカロニ|inspired by perfume LIVE 2021 polygon wave》。

ほかにもモーションキャプチャなどの技術を応用して、身体表現と演出の同期を感じられる参加型の作品が並ぶ「Chapter 2:軌跡と奇跡」。中でも《マカロニ|inspired by perfume LIVE 2021 polygon wave》は、観客の影がメンバー3人の影に変容してダンスする作品で、ステージの一員となったかのような体験ができる。

3面スクリーンとハイヒールのピラミッドで構成された《ポリリズム|tribute to Perfume》。永遠の名曲が展示のクライマックスに。

「Chapter 2:軌跡と奇跡」を締めくくるのが、出世作となった2007年の楽曲「ポリリズム」をフィーチャーした作品《ポリリズム|tribute to Perfume》。同曲の過去のライブ映像を約24本、3面シアターに投影することで、どの時代も変わらず同期しつつ進化してきた3人のパフォーマンスを目の当たりにすることができる。実際にライブや撮影で履いてきた200足以上のハイヒール展示も、彼女たちが生身の身体の持ち主であることを訴えて圧巻だ。

架空のスタジオに設置されたステージを機材が取り囲む「Chapte 3:IMA IMA IMA」。

最後の展示は10月30日リリース予定のコンセプトアルバム『ネビュラロマンス前篇』収録曲で、本展のテーマソングでもある新曲「IMA IMA IMA(いま・いま・いま)」が先行して流れる“架空のテレビ局の歌番組スタジオ”という設定。誰もいないステージをカメラやスポットライト、調整卓やモニターが囲み、観客は照明や映像を自由に操作して演出に参加することができる。ごく近未来のステージに参加することで、これからのPerfumeを予感することができる締めくくりだ。

観客が自由に操作して“裏方”の気分を味わえる調整卓。

『Perfume Disco-Graphy 25 年の軌跡と奇跡』

〈TOKYO NODE〉東京都港区虎ノ門2-6-2虎ノ門ヒルズステーションタワー45F TEL 03 6433 8200。〜2024年10月14日。10時〜20時(イベント時は異なる)。無休。一般2,800円。*チケットは公式サイトでのオンライン日時予約制。

Viewing all articles
Browse latest Browse all 2781

Trending Articles