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初の都市型となるNOT A HOTELが誕生! 小山薫堂監修・佐々木慧ら設計の〈NOT A HOTEL FUKUOKA〉とは。

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January 21, 2024 | Architecture | casabrutus.com

「世界中にあなたの家を」をコンセプトに掲げ、別荘という枠を超えた新たな滞在を提供するNOT A HOTEL。第一線で活躍する建築家やクリエイターがデザインを手がけることも大きな話題を呼ぶ、今プロジェクトの最新作〈NOT A HOTEL FUKUOKA〉がオープン。初の都市型コンドミニアムとなった、新たな拠点を紹介します。

福岡市の主要なエリアの1つである薬院から程近い立地に誕生した〈NOT A HOTEL FUKUOKA〉。写真は1階に位置する〈+DOMA〉。二層吹き抜けが開放的な室内。ペットフレンドリーな部屋だ。

SUPPOSE DESIGN OFFICEによる〈NOT A HOTEL NASU〉や、大堀伸による〈NOT A HOTEL AOSHIMA〉など、著名な建築家やクリエイターの手による高いデザイン性と、最新テクノロジーを駆使した快適性が注目を集めるNOT A HOTEL。最小で10泊から所有権を購入できる気軽さと、ただ所有するだけでなく全国のNOT A HOTELを相互に利用可能なシステムも魅力だ。

これまでは都心の喧噪から離れたエリアに1軒家タイプのプロジェクトを手がけてきたNOT A HOTELだが、ついに都市型のコンドミニアムを完成させた。福岡市の中心エリアに位置する〈NOT A HOTEL FUKUOKA〉がそれだ。

全体の監修を担ったのは、放送作家・脚本家として活躍する小山薫堂。そして設計を手がけたのは佐々木慧と〈NKS2 architects〉。佐々木慧は藤本壮介のもとで研鑽を積み、独立後はここ福岡を拠点に活動する若手建築家だ。

佐々木慧。藤本壮介事務所に在籍時は〈白井屋ホテル〉など多くの案件を担当。現在はホテルや商業施設などのプロジェクトを手がける。〈NOT A HOTEL FUKUOKA〉は、同じく福岡を拠点とする建築事務所〈NKS2 architects〉とともに手がけた。

まず目に飛び込むのは、緑豊かな植栽が鮮やかなファサード。街の中心エリアに程近い閑静な住宅街に位置し、目の前が公園という立地の〈NOT A HOTEL FUKUOKA〉。「街に受け入れられるような利他的な建築を目指した」と佐々木が語るように、緑を多く配しているのは街との調和を図るため。高くなるにつれてセットバックしているのは、公園に影を落とさないための意匠だ。また周辺に庭付きの1戸建てが多いことから、その集合体をイメージしてデザインしたという。そうした配慮があるため、特徴的な外観でありながら街に自然に溶けこんでいる。

上部から眺める。8つある全ての部屋にテラスを設け、植栽を備えている。

部屋は全部で8つのタイプを用意。「旅と暮らしをボーダーレスに、人生の余白(blank)を楽しむ大人のための、もう1つの拠点」を全体のコンセプトに、シェフズテーブルを備えた〈+CHEF〉や、音響にこだわった〈+SOUND〉など、各部屋が個別のテーマを反映した仕様になっている。

全部屋に共通するのがテラス。前述した植栽は全てのテラスに設けられており、街への開放感を持ちながら同時にプライバシーも守るよう、外界とのしかるべき距離を計算して作られている。ハンモックがあったりジェットバスを備えていたりと、部屋ごとに異なる仕様にも注目だ。

テラスは全ての部屋に。部屋ごとに異なる仕様。写真は〈+RETREAT〉のテラス。

1Fはペットが宿泊可能な〈+DOMA〉。二層吹き抜けの開放的な空間が特徴なこの部屋は、ペット専用のプールをテラスに設けていたりと、ペットのことを第一に考えた仕様に。また専用の入り口があり、ホテルのエントランスを通らずに部屋からそのまま街へと繋がるつくりになっていて、身軽に街へと繰り出せるのも魅力だ。

1Fの〈+DOMA〉。採光がたっぷりと取られている吹き抜け空間。

2Fの〈+CHEF〉は、シェフズテーブルを備えた料理を楽しむための部屋。シェフを呼んで美食を味わうのもよし、充実した設備のキッチンで地元の食材を使った料理を楽しむのもよし。テラスにも大きなテーブルがあり、そこで食事ができるのも楽しい。

〈+CHEF〉。全部屋に共通していることの1つでもある、「できるだけ部屋の広がりを大事にした」(佐々木)という、部屋の中から外へと目線が気持ち良く通るデザインにも注目。

4Fには〈+BAR〉が。プライベート空間で思う存分お酒を楽しむための部屋であり、空間の中心にはバーカウンターを配置。〈NOT A HOTEL FUKUOKA〉が揃えるコレクションからワインを自由にオーダーすることが可能で、専用アプリを使ったチャットのみで簡単にデリバリーができる。またプリペイド式のワインサーバーを備えており、グラス単位でワインを楽しめる。

部屋の色調はバーのイメージに合わせた落ち着いたトーン。この〈+BAR〉を含む全ての部屋の内装デザインはA.N.D.代表の小坂竜が手がけている。各部屋テーマに合わせた異なるデザインにしており、そちらにも注目したい。

〈+BAR〉。ソロサウナを備えているのも魅力。

そして最上階の5Fと屋上は〈+PENTHOUSE〉。テラス空間を含めると250㎡以上という最大の広さを誇り、アウトドアダイニングまであるルーフトップテラスでは、福岡の街並みを眺めながらリラックスした時間が過ごせる。また5名まで利用可能な本格的なサウナを備えており、外には水風呂まで完備するなど、いくつもの過ごし方を実現する充実した空間が広がっている。

〈+PENTHOUSE〉のリビングスペース。最大で8名まで宿泊が可能。

そのほか、個性豊かな全8つの部屋が集まった〈NOT A HOTEL FUKUOKA〉。また本物件は、オーナーでない人もホテルとして1泊から気軽に滞在することができる。一般的なホテルと同様に、ホテル予約サイトから利用可能だ。

2Fの〈+DESK〉。リモートワークやミーティングも快適に行える仕様になっておりオフィスのように使えながら、サウナもあるなどプライベート空間としても充実。

初の都市型コンドミニアムとして、これまで以上にカジュアルに所有し滞在できる〈NOT A HOTEL FUKUOKA〉で、NOT A HOTELの新たな魅力に触れてみたい。

最新プロジェクト〈NOT A HOTEL ISHIGAKI〉にも注目!

2023年12月8日から、NOT A HOTELの最新プロジェクトである〈NOT A HOTEL ISHIGAKI〉が販売開始に。設計を手がけたのは藤本壮介。石垣島の海岸沿い約3,000坪の地に建つ一棟の円形のヴィラで、同プロジェクトで最大規模の物件だ。4つのベッドルームに海を眺めるインフィニティプール、海底にいるような体験を提供するサウナや焚き火の可能なファイアプレイスなど、約1,500㎡の室内にはいくつものエリア/アクティビティが広がる。開業は2025年6月を予定。なお第一期販売は即完売しており、第二期販売は2024年2月中旬開始を予定している。詳細は公式サイトをチェック。

〈NOT A HOTEL ISHIGAKI〉の外観イメージ。まるで美術館のようなデザインに驚かされる。
ベッドスペースのイメージ。ガラス張りの向こうにはインフィニティプールが。

〈NOT A HOTEL FUKUOKA〉

福岡県福岡市中央区大宮2-3-34。所有権の購入などの詳細は公式サイトより。ホテルとしての宿泊利用は次のサイトから予約が可能。https://www.ikyu.com/00003118

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